パリ2024オリンピックでスポーツクライミングがいよいよスタート!
Photo: © Drapella / Virt / IFSC
パリ2024オリンピックがついに開幕。スポーツクライミングは東京2020オリンピックに続き“2度目のオリンピック”を迎えます。
競技日程は大会終盤の8月5日から10日まで。スピードとボルダー&リードの2種目でメダルを争います。
日本人選手はボルダー&リードに楢猪智亜、安楽宙斗の男子2名、森秋彩、野中生萌の女子2名が出場します。ぜひ、熱い「ガンバ!」の声援をお願いいたします。
パリ2024オリンピック競技概要
スピード、ボルダー&リード
スピード男女各14名、ボルダー&リード男女各20名(各国男女最大2名ずつ)
8月5日(月) |
17:00 - 男子ボルダー&リード準決勝(ボルダー) 20:00 - 女子スピード予選シーディング 20:35 - 女子スピード予選 |
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8月6日(火) |
17:00 - 女子ボルダー&リード準決勝(ボルダー) 20:00 - 男子スピード予選シーディング 20:35 - 男子スピード予選 |
8月7日(水) |
17:00 - 男子ボルダー&リード準決勝(リード) 19:35 - 女子スピード準々決勝 19:46 - 女子スピード準決勝 19:54 - 女子スピード決勝 |
8月8日(木) |
17:00 - 女子ボルダー&リード準決勝(リード) 19:35 - 男子スピード準々決勝 19:46 - 男子スピード準決勝 19:54 - 男子スピード決勝 |
8月9日(金) |
17:15 - 男子ボルダー&リード決勝(ボルダー) 19:35 - 男子ボルダー&リード決勝(リード) |
8月10日(土) |
17:15 - 女子ボルダー&リード決勝(ボルダー) 19:35 - 女子ボルダー&リード決勝(リード) |
ル・ブルジェ・スポーツクライミング場
主な競技方式
東京2020オリンピックでは1人の選手がスピード、ボルダリング、リードを行う3種目複合で行われましたが、パリ2024オリンピックではスピードとボルダー&リードの2種目で実施されます。
高さ15mの壁に設けられた世界共通コースを「どれだけ速く登れたか」を競います。出場人数は14人。予選はタイムレースで組み合わせを決定し(シーディング)、7組の対人戦を行います(エリミネーション)。その勝者7人と敗者の中で最速だった1人が決勝に進出。対人戦によるトーナメントで金メダルを争います。
ボルダー、リードともに成績に応じて最大100ポイントが与えられ、その合計ポイントで順位を決めます。課題はラウンドごとに変わり、準決勝(20名)と決勝(8名)が行われます。
先に行われるボルダーは高さ4~5mの壁(写真内左側の壁)に設けられた4つの課題を「どれだけ登り切れたか」を競います。1つの課題の中にはゾーンと呼ばれるホールドが2つ、最上部にはトップと呼ばれるホールドが1つあり、1つ目のゾーンに到達すると5ポイント、2つ目で10ポイント、トップに達すると25ポイントが得られます。準決勝は5分間、決勝は4分間の制限時間内であれば何度でもトライ可能ですが、失敗するごとに0.1ポイント減点されます。
リードは高さ12m以上の壁(写真内右側の壁)に設けられた1つのルートを「どこまで高く登れたか」を競います。ロープを支点にかけて安全を確保しながら最上部のトップホールドを目指します。制限時間は6分で、トライは1回限り。落下した場合は競技終了です。トップホールドから数えて40手分がポイントの対象となり、ホールドを掴むごとにポイントが与えられます。10手ごとに1手あたりのポイントが1つずつ増えていきます(最大は1手4ポイント)。
日本代表選手紹介
楢﨑智亜(ならさき・ともあ)
1996年6月22日生まれ(28歳)栃木県出身、無所属
抜群の身体能力を武器に2016、19年にボルダーでW杯年間優勝、世界選手権優勝。23年の世界選手権ボルダー&リード3位でオリンピック代表に内定した。4位に終わった東京オリンピックの雪辱を期す。
安楽宙斗(あんらく・そらと)
2006年11月14日生まれ(17歳)JSOL所属
W杯初参戦の23年にボルダー、リードで年間優勝。同じ年に2種目で頂点に立つ史上初の快挙を成し遂げた。同年のアジア大陸予選で優勝しパリオリンピック代表に内定。
森秋彩(もり・あい)
2003年9月17日生まれ(20歳)茨城県山岳連盟所属
圧巻の保持力と持久力で10代から活躍。23年は日本人として初めて世界選手権のリード優勝に輝いた。同大会のボルダー&リードで3位に入り、この種目のパリオリンピック日本代表内定第一号となった。
野中生萌(のなか・みほう)
1997年5月21日生まれ(27歳)無所属
東京オリンピック銀メダリスト。高いフィジカル能力を駆使してパワフルにムーブを繰り出す。2018年にW杯年間優勝を遂げるなどボルダーでは表彰台の常連。24年の予選シリーズ2位で2度目のオリンピック出場を決めた。